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子供の夜尿症と鍼灸

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お子さんのためにもおねしょを直してあげて!

夜尿症とは、4~5歳以後に少なくとも月に1回以上のおねしょがあるものをいいます。

夜尿症のお子さんは、排尿の日内リズムが未熟であるために、夜間睡眠中の抗利尿ホルモンの増加が悪く、尿量の減少が不十分だったり、自律神経のバランスが未熟で膀胱容量の増加が不十分なために、夜間睡眠中に膀胱容量以上に尿ができ、睡眠中に尿意が発生します。

子どもは生理的に眠りが深いために、この尿意では覚醒することができずに夜尿をしています。ここでは、夜尿症(おねしょ)対策について、ご紹介します。

夜尿はなぜおこるの?

夜尿は5歳児で10~15%、10歳児で7%程度にみられ、どの年令においても男児が2~3倍多いことが知られています。乳児期から引き続いている一次性と、一度見られなくなってから何らかのきっかけで再び見られるようになった二次性がありますが、80%以上が一次性の夜尿症です。

原因としては遺伝的因子、膀胱機能及び成熟の遅れ、精神的ストレス、器質的原因などがあげられています。 また、まれに、夜尿症(昼間尿失禁)の中には腎臓、膀胱、尿道、脊髄、内分泌、神経、精神などに病気があるものがあります。病気がある頻度は夜尿症全体からみると1%以下です。

治療は、「あせらない」・「おこらない」・「起こさない」!

「あせらない」
夜尿症はあせっても早くなおるものではありません。義務教育が終了する頃までには、ほとんどのものが自然に治癒しますので、のんびりしたおおらかな気持ちで治ってくるのを待ちましょう。
「おこらない」
夜尿は本人も気にしていますので、叱ってしまうと、劣等感を強く持ったり、自主性や意欲を減退させることになりかねません。叱るのは逆効果ですので、優しい気持ちで接してあげて下さい。
「起こさない」
夜中に起こしてトイレに行かせることは、睡眠リズムを狂わせ、本来深い眠りが持っているおしっこを濃くするホルモンの分泌の高まりや排尿機能の発達を妨げる結果になってしまいます。夜トイレに起こすことで、その夜おねしょをしないのは、「トイレおねしょ」といって、本当におねしょが治ったことにはなりません。

夜尿症の治療方法

夜尿症の具体的な治療方法として有効と考えられている治療法は以下があります。

夜尿症は鍼治療で直せます!

夜尿症には、鍼治療が効果を発揮します。はり治療は体の成長のバランスを整えるとともにストレスの解消にも効果がありますから子供の心身両面からの健やかな成長が期待できると思います。また、治療は痛みを与えませんのでお子さんも喜んで治療が続けられます。

そして、当院の治療経験から言えることは治療を進めていく上で何よりも大切なことはご家族の治療に対するご理解とお子さんに対する愛情だと言うことです。小児の体は成長の途中ですからホルモンや自律神経、腎臓や膀胱の発達にばらつきがあってもそれは個人差なのではないのでしょうか。

「お前に似たんだ」とか「あなたに似たのよ」とか配偶者を攻める前に経絡治療を行っている鍼灸院をお訪ねになることをお勧めします。

京都府立医科大学泌尿器科学教室の小児泌尿器科疾患ページでも「仙骨部のつぼを鍼刺激すると膀胱容量が増えることが判明しており、週1回の治療で効果があります。」と鍼治療が有効と記載されております。

また、鍼治療以外に夜尿症を直すために有効な方法として下記があります。

水分摂取のコントロール
水分の摂取が多いと尿量も増えますので、夕方からは水分の摂取を制限します。この場合水分だけでなく塩分も控えめにすることが大切です。
膀胱機能訓練
日中、お休みの日などを利用して、おしっこをためる練習をします。はじめは短時間でも叱らずに、ゆっくり我慢する時間をのばしていきます。おしっこを途中で止める練習も効果があります。
ストレスへの対処
精神的なストレスがある場合、それが取り除ける場合には取り除いてあげます。そうでない場合でも子供さんの立場に立って、一緒に考えたり、問題に取り組んだりしてあげましょう。
条件反射を利用した治療法
夜尿をしてしまったら、すぐに起こすという事を繰り返すことで、おしっこをしそうになったら目が覚めるという条件反射を作っていくという治療法です。ご両親の根気強い協力が必要です。
薬物療法
通常、抗うつ剤が夜尿症の治療には使われます。また、抗利尿ホルモン(DDAVP)や漢方薬などを使うこともあります。

夜尿症(おねしょ)治療は、「あせらない・おこらない・起こさない」につきます。おねしょは治ったが、その半面、神経質でびくびくしている様になったり、自信のない、暗く内向的な子供になったなどの問題が生じることのないように気をつけてください。

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