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不妊症を考える

東洋医学の鍼灸の観点から不妊を考える

私の治療室では不妊で通院されている方の多くが婦人科での治療と併用されておられ、鍼灸のみの方は少数です。

不妊で通院されている人の多くが、首や肩のこりや足腰の冷えも訴えられますので、それらの治療も併せて行なうことになります。

そんな中で、私は以下のことを念頭に置きながら施術を行っております。(普段は使われない言葉もあり、解りにくい部分はご容赦ください)

東洋医学では、受胎により、父母両性から受け継いだ生命力を先天の原気と言います。これは、生き抜く力であり、生殖・繁殖の基となる生命力のことです。

これに対して誕生後母乳や飲食物から作られる生命力を後天の原気と言います。

私は、夫婦共に現代医学的に生殖器に異常はないのに妊娠しないのは先天の原気が十分にその機能を発揮できていないからと考えています。

そこで、脉診により適切な経穴(ツボ)に刺鍼することにより、先天の原気のはたらきが強められ妊娠し易い体質へと改善が図られます。

また、子宮や卵巣など骨盤内の血流が停滞し、冷えを起こしていることも不妊の原因と考えています。 ですから、腰や、お腹の軟弱で凹んでいたり、冷えている部に痛みを与えないようにごく浅めの鍼をしたり、温かみを感じたら取り去るような施灸を繰り返しますと、次第に骨盤の中が温まり卵巣や子宮のはたらきが良くなるものと考えています。

当院は、わが子を抱きしめたいと望み不妊治療を続けておられる患者さんの願いをかなえるお手伝いが少しでもできればと思っております。

体の不調を考える 2024年3月27日